2004年12月号にて紹介しました。
千尋建築
椎名千尋さん
大工さん

10年前、近所で上棟式をしていた北澤工務店の棟梁の仕事に魅せられ、大工になりたいと思い立ちます。23歳でサラリーマンをしていた頃です。アポもなく、当時事務所のあった半田に行きますが、今の会長にも社長にも会えず、翌日に面接。大工を志す若い人はめずらしいという事で即合格、7人の先輩棟梁の下で大工修行が始まります。見て覚え、仕事の終えた後の練習で覚え、頭の中も、読む本も仕事。あせりもなく、辛さもなく、ただ、先輩棟梁に追いつきたいという一心で打ち込んで来ました。そして大工になって3年で1軒の家を造るに至ります。緊張もしましたが、とにかくその時の自分が出来る最良のやり方で、全力を出し切りました。
 職人というのは、これでいいという事がありません。この10年、機会がなくて携わった事のない「入母屋造りの家」を造ってみたいと、親方のやった仕事は自分もやってみたいと、思っています。柔らかな生きている「木」が好き!そしてその「木」の力をひきだすのもまた職人の力量でもあります。
 いつも「家」の中にこもって仕事をしているので、休みの日は自然を求め、広い所へ愛車のハーレーで出かけるのが楽しみの一つです。
 6年半で独立しましたが、北澤工務店で修行した一番若い大工として、親方から受け継いだ技術を絶やさず、後に続いてくる者がいれば教えたいと思っています。今後も、丈夫で長持ちの家を造りたい。シンプルで構造のしっかりした家、そして、美しく優美で繊細な佇まいの家を造り続けていきたいと思っている、33才、独身、千尋建築の椎名千尋さんです。